装具について 簡単な説明
◇装具とは◇
装具は更生用装具と治療用装具の2つに、大まかに分けられます。
◇更生用装具とは治療が終わり、身体に残った障害を補うため装着する装具です。
障害者手帳が出来上がってから市町村の役所、役場の障害福祉課へ申請して作ります。
医師や病院スタッフと相談して、本人に合った機能、目的を明確にして(役所、役場からもらう、またはインターネットでダウンロードする意見書を用意し)医師に意見書を書いてもらいます。同時に義肢装具士に装具の見積もりを書いてもらいます。
書類が揃ったら役所、役場へ申請しますが、持っていくものに不備が無いか、予め確認しておくのが良いと思います。(何度も足を運ぶのは、時間もお金もかかるし大変です)
そして、役所で審査して、決定通知書と交付券が発行されます。(交付券とは装具代金に代わるものです、納税額によっては一部利用者負担が付く場合があります。)ここから装具の製作が開始されるので、病院または義肢装具士と連絡をとり、①採型、または採寸、②仮合わせ、③完成(装具によっては、仮合わせを省略する場合もあり)となります。
※メリットは公費で装具代をまかなえること。
※デメリットは手続きが煩雑で時間、日数がかかること。です。
◇治療用装具とは、怪我、疼痛などで治療目的で使う装具です。病院で医師の指示に基づいて作るものです。主に健康保険が適用となります。(一部、適用ならないものもあります)
怪我、疼痛などで整形外科にかかったときに、例えば「コルセットで痛いところを固定しましょう。」「骨折しているので、靱帯が切れているので、患部を固定するために装具を作りましょう」等、身体の動きを制限する、固定するものが治療用装具です。完治し治療が終わると、外す(不要になる)ものがほとんどです。
健康保険適用についてですが、一旦お金を払い(装具によってはかなり高額)義肢装具士/義肢装具製作所から購入しなければなりません。代金を支払った際に受け取る、義肢装具士/義肢装具製作所の領収書と医師(病院)の書いた証明書を受け取り、健康保険(保険者)に申請します。
健康保険(保険者)ではこれらの書類を審査し、医師が治療上必要であると認めているかを確認し、健康保険(保険者)が療養費の支給はやむを得ないと認めて、健康保険負担分を除く(3割負担だと)7割分が被保険者に払い戻されます。ここで健康保険(保険者)が療養費の支給は認めないとなると、支払った装具代金は戻ってきません。
ここ数年、特に既製品に関しては健康保険(保険者)の審査が厳しくなっています(注1)。とりわけ、アーチサポート等の足底板(足底装具)という種類のものに関しては特に厳しい(認められないこともある)傾向があります。これらは現在、いろいろな足底板がインターネット等で、安価に簡単に手に入ると云う事情もあるのかと思います。
整形外科で医師に「装具を作りなさい」と言われ、予測していなかったことで困惑している方(患者)と接することもあります。中には、お金もかかるので、どうしようと思っても、お医者さんの前では「分かりました」としか言えない方もいます。装具の採型・採寸の前に義肢装具士が装具の説明を(価格も含めて)事前にするのですが、そのときに、もし断りたいのであれば、その場で言ってくれると良いと思います。そうしましたら「装具を作るのを断りたい」という、そのメッセージをフィードバックします。医師も患者が要らないと言えば、その意思を尊重しますし、装具が治療に必要不可欠あれば、その理由を更に詳しく説明してくれるはずです。高額なものでもあるので十分納得した上で作られることをお勧めします。
注 1)装具とは「オーダーメイドで製作されるものが基本である」と保険者は考えているため。
装着部位によって
【下肢装具】
【靴型装具】
【体幹装具】
【上肢装具】
材質によって
【軟性装具】
特徴、布地を主体とした柔らかめの装具。
メリット、着け心地が良い。どちらかと言えば安価
デメリット、固定力が弱い。
【硬性装具】
特徴、プラスチックを主体とした硬い素材でできた装具。
メリット、固定力が強い。
デメリット、着け心地が良いとはいえない。どちらかと言えば高価。
以上、稚拙な文章でしたが、装具を作る上、での参考になれば幸いです。
◇「昭和へタイムスリップ・ペケレット湖園 食事と散策」の記事へ

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